水口施設長コラム vol.3

「第9回ワールドカップラグビー日本大会」

スコットランド、アイルランドという格上の相手を僅差で破り、4戦全勝で予選を突破し、歴史上初めて8強入りを果たした。前回、南アフリカを破るというスポーツ史上最大の番狂わせに続く今回の予選突破に日本中が歓喜に包まれ、世界からも賞賛の声が寄せられた。第9回ワールドカップ日本大会に向けて、選手は1年の半分以上を強化合宿に当て、「One team」として機能できるように気持ちを高めてきた。施設の利用者さん、スタッフも選手の活躍にエールを送った。

私は「にわかファン」の一人であるが、戦いが進むにつれてその魅力にのめり混んでいった。激しいタックル、スピード感ある独走、肉弾戦のようなスクラムは見ているだけで迫力が伝わってくる。また、反則行為で不利益を被ったか否かがプレーを中断させる鍵となるが、レフェリーはその前に「やらないで」、「ボールから手を離して」と選手に呼びかけ、応じてくれた選手には「サンキュー」という。レフェリーは絶対的な権限をもっているが、選手との会話を通して試合をより魅力的なものにしようとしている。

試合が終了するとノーサイド、相手チームを称え花道をつくるなど、観ている者をすがすがしい気持ちにさせてくれる。「One for All, All for One (一人は皆のために、皆は一人のために)」、この言葉に紳士的といわれる「ラグビー精神」が凝縮されている。大学時代にラグビー選手として活躍された理事長が大切にされている言葉であり、HLCYが属している「医療法人横浜柏堤会」の法人理念でもある。

イングランドで発祥したラグビーは、スコットランド、アイルランド、ニュージーランド、オーストラリアなどの英国連邦で盛んである。このような歴史的背景を持っているので、3年以上暮らしているとその国の代表選手となる資格ができる。日本代表も国際色豊かである。南アフリカ出身の選手もおり、自国と懸命に戦った。初めは違和感もあったが、次第に国際化、多様化に相応しいという感情を持つようになってきた。

施設には2人の女子ラグビー選手が勤務している。ひとりはイタリア出身のヴェロニカさん。両親の影響で小さい頃からラグビーを初め、イタリア代表としてワールドカップに出場した経験を持っている。 日本からの勧誘もあり、2015年に戸塚区ラグビーチーム(YOKOHAMA TKM)に加入した。彼女は「メンバーには楽しくプレーしてほしい。私もずっとエンジョイしてきたから」とエールを送る。 もう一人はTKM創部2年目から所属している三村亜生さん。2017年女子ワールドカップアイルランド大会に出場した経験をもつ。彼女は「ワールドカップで勝つということの難しさを痛感した。この悔しさを2021年ワールドカップニュージーランド大会で晴らしたい」と話している。「ラグビー精神・文化」を誇りに思い、今後もできる限り支援していきたい。

準々決勝で敗れた南アフリカとの間には歴然とした力の差を感じさせられたが、選手はフェアープレイ精神を発揮し、持てる力を出し切った。南アフリカはウェールズ、決勝でイングランドを破り頂点に立った。外国選手、ファンからも日本人の暖かさ・親切さ、日本文化に感動したという声が寄せられ、11月2日に「2019年ラグビーワールドカップ」は閉幕した。今大会を通して、一人一人の利用者さんの想いをくみ取り、組織一丸となって努力することの大切さ、スタッフが切磋琢磨し、誇りに思える仲間をもつことの幸せを再認識させられた。


ヒューマンライフケア横浜
施設長 水口 純一郎
アクセス


〒244-0003
神奈川県横浜市戸塚区戸塚町
1800-3

お問い合わせ 詳しくはこちら